八咫烏シリーズを全人類に読んでもらいたい話

読み直してたらやっぱ好き!!!!!!!!!!!!ってなったので、ハチャトリアンのヴァイオリンコンチェルトを聴きながら書いていきます。ちょうどポプテピピック3話やってるらしいけどそんなことは知らねぇ。あとでニコ動で見ます。


今回ご紹介するのはこちら!

烏に単は似合わない? 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)

烏に単は似合わない? 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)

タイトルにもある通り、阿部智里(あべちさと)さん著作の『烏に単は似合わない』八咫烏(やたがらす)シリーズの第1作目です。

あらすじはこちらです↓
日本神話にも登場する三本足の伝説の烏、八咫烏(やたがらす)を知っていますか?
八咫烏シリーズ」は、人間の姿に変身することが出来る彼らの一族が、異世界・山内(やまうち)を縦横無尽に飛びまわる、和風ファンタジー。2012年に史上最年少20歳で松本清張賞を受賞してデビューした阿部智里が毎年一冊刊行、2017年『弥栄の烏』で第一部が完結します。平安王朝風のみやびな風俗と、日嗣の皇子・若宮と側仕えの少年・雪哉を中心とした魅力的なキャラクターたち、周到に仕掛けられた謎と、日本神話に通じる壮大な世界観をお楽しみ下さい。(文藝春秋さんの公式ホームページより引用)
books.bunshun.jp


わたしは読書が好きで、おおまかにジャンル分けすると特に
・「生きてる人間が結局一番怖いんだよなぁ」的なサイコホラーもの
(例:『向日葵の咲かない夏』 著・道尾秀介

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

・ハートフル妖怪ストーリー
(例:『しゃばけ』シリーズ 著・畠中恵
しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)

・ねじれきった恋愛モノ
(例:唯川恵さんの著作 全部好きってくらいの勢いで集めてます)
・伏線張りが絶妙なミステリー
(例:『さよならドビュッシー』を初めとした岬洋介シリーズ 著・中山七里)
さよならドビュッシー (宝島社文庫)

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

の4つの傾向のある作品を好んでおります。(※個人の主観です)
もしこの4つに当てはまりそうなものがあれば教えてください。待ってます。

少し話が脱線しましたが…たしかわたしが『烏に単は似合わない』と出会ったのは、「な〜んかファンタジー色のあるミステリーで、恋愛要素もちょっとある感じのいい本ないかな〜〜〜」とヤフーさんに聞いてみたことがきっかけだったような気がします。
そんな欲張りセットないでしょ〜〜〜って思ったらなんとぴったりな作品があったもんですね!!!!なんか賞がどうとか書いてあるけど聞いたことない作家さんだなぁ。ちょっと不安だけどなんか表紙綺麗だし買ってみるか〜!って軽率に買ったらそこは綺麗な綺麗な底なし沼でした。

第1作目の『烏に単は似合わない』は、
山内で始まった世継ぎの若宮の后選び。宮廷に集められた四人の姫それぞれの陰謀や恋心が火花を散らす。だが肝心の若宮が一向に現れないままに次々と事件が! 失踪する侍女、後宮への侵入者、謎の手紙……。果たして若宮に選ばれるのは誰?(文藝春秋さんの公式ホームページより引用)
といったあらすじなんですが、これは合ってる(合ってるとは言ってない)くらいのまとめです。
このあらすじ読むと、「なんか不穏な空気だけど、結局のところは若宮の嫁探しか〜!女たちが寵愛を受けようと頑張るラブコメ的な話かな?」みたいな風に思えちゃうじゃん。それがね、この本ゴリゴリのミステリーなの。
綺麗な山内のきらびやかな宮廷で垣間見える、生々しい【欲望】。他が為と思って取った行動こそが、自分だけではなく周りを巻き込んでしまったり、その逆だったり。純粋な想いこそが、裏を返せば一番欲にまみれた汚いものだったりする。そういった伏線張りがものすごく上手いんです!わたしは終章を読み終えて「やられた!!!」と思いました。阿部智里さんの思い通りに掌の上で転がされて、非常に悔しさを覚えた後に泣きました。本当に伏線の張り方が上手いんだよ…一回全部読んだ後にもう一回読み直すとめっちゃ「なるほどね〜!!!」ってなるし、人物に感情移入して泣きます。

そうそして登場人物!!!この本にはたくさんの登場人物が出てくるけど、みんなスッと頭の中に入ってきます。キャラ付けがめちゃめちゃはっきりしててわかりやすいんです。舞台は桜花宮(平安時代くらいの後宮的なものだと思ってください)ってところなんですが、四人の姫様にはそれぞれ四季の名前がついた居住区間が割り振られるんです。その季節の化身かよってくらい、姫様たちがぴったんこなんですよ。姫様たちの描写の文章がとても美しくて、実際に読んで直接思い描いてほしいのでここではあえて書きません。出てくる人物は皆、方向は違えど自分の目的にまっすぐで、見ていてとても人間味があって面白いなぁと思います。
自分の中に信念があって、それを貫き通す姿勢というものは、凛々しくてかっこいいものですね。
家同士の騒動もあったりして少しややこしくなるけど、なんと巻頭には桜花宮の配置図やそれぞれの家の関係図なんかがついてるから大丈夫!安心だね!!

阿部智里さんはこれを二十歳で書き上げたって言うんだから…月並みな言葉ですけど本当にすごいな、という一言に尽きます。
構想はもっと若い頃にできてたんですよね、頭の中どうなってるのか教えてほしいです。


うつくしい自然が溢れる八咫烏の住む山内。そこは本当に“うつくしい”世界なのでしょうか。
きらびやかな宮廷を、少し覗いてみませんか。



ここでわたしがどうこう言ったって百聞は一見にしかずとも言いますし、
気になった人はAmazonさんで単行本セット売ってるし、

持ち運びに便利な文庫本も次々に出版されてるから

ぜひお手に取ってみてくださいね!

ちなみに1巻の『烏に単は似合わない』と、続くこの『烏は主を選ばない』は、時間軸が少しかぶってたりして大変エモいので一緒に読むことをお勧めします。

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫)

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫)

なおわたしと三次元でも知り合いの方には本貸します。読んで。マジで。

ステマ乙、金でも貰ってんのか?って思うじゃん、それが貰ってないんだな〜〜〜〜〜!!!!!!
あまりにも好きすぎて、語れるひとが欲しくて小説の漫画・映像化も基本的にNGなわたしがpixivで「八咫烏シリーズ」と検索したくらいなので…(検索結果:0件)(かなしかった)
この文章を読んで、少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
そして感想をね????????語ってください!!!!!!!!!語り合いましょう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

以上、「八咫烏シリーズを全人類に読んでもらいたい話」でした。